新婚生活




最近、ミリダは働きすぎだと思う。

と言っても、ミリダは一日に必要な睡眠を削るほど馬鹿な奴じゃないし、
趣味や食事の時間も大切にする奴だから、
四六時中働いている、とかそういう訳じゃあないんだ。

ただ、仕事中の顔が、何て言うか、恐い。
眉間にしわが寄り、口は固く結ばれ、全体的に筋肉が強張っている…
そんな感じだ。

睡眠の時間は睡眠の時間、趣味の時間は趣味の時間、
それと同じように、仕事の時間は仕事の時間なのだろう。
頭と体をフル稼働させ、手抜きを許さず、短時間に、でも正確に、
一遍にたくさんの事をやってのけようとしている。
もう少し気楽にやれば良いのに…そう思わずにはいられない。

しかしミリダは、余計な心配や干渉をするのもされるのも嫌う奴だから
「働きすぎだ」と仕事を制止するのは野暮な事である。

……かと言って俺は、目の前で書類を睨み凄い顔になっている女性を放っておけるほど
薄情な奴には育っていない。
せっかくの美人が台無しと言うのは、男として純粋に嘆かわしい。

……しかし、
どうやら俺はミリダにあまり好かれていないらしい。

つい先日、晴れて夫婦となった俺達だが、
大国に対抗するためにくっついただけの共同生活は
予想を超える窮屈さで、彼女にとってはストレスにしかならないはずだ。
ぶっちゃけ、俺の事は邪魔に思っているだろう…。

しかし、その窮屈な生活を選んだのは自分自身だと、
文句一つ言わずストレスの捌け口も無いままとかく働く。
そう、彼女の性格がさせているのだ。

結論を言うと、俺がどんなにやきもきしても、
俺がミリダにしてやれる事なんてほとんど無い、という事だ。

仕事を手伝ってやりたいところだが、
「他人の仕事を手伝う前に、自分の仕事を片付けて下さいな」
とかって一蹴されるのが目に見える……。
優秀な彼女からしてみたら、俺の仕事っぷりはダメダメらしい。
いやはや情けない話で…。

例え、俺の仕事が全部片付いたとして、
彼女の仕事を手伝うという事は
何でも自分でやらないと気が済まない彼女の気質が邪魔するだろう。

国としてやっていくために…
もう二度と、苦しい支配を受けないために……

そう考えるのは素晴らしい事だが、
俺達「国」が疲れていて、どうして国民に幸せが訪れよう…。

もう少し、ミリダの肩の力を抜いてやる事は出来ないものか…。
何て事を思っても、俺に出来るのは、コーヒーを淹れてやる事ぐらいな訳で……













   =5分後=
















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安定しない窓の大きさと、ミリダさんのデコの広さ……
「はべしっ」はウチの姉ちゃんがよくするクシャミの音

ミリダさんは、「お綺麗ですね」「お美しいですね」は言われた事あっても(お世辞を含む)
「可愛い」って言われた事はないんじゃないかなぁ…無愛想だし、しっかり者な分可愛げ無えから 笑
横顔描くの苦手で、ミリダさんの笑顔の可愛いっぷりが描けなくて残念だ…

チェコスロバキア製の機関銃は、「壊れ知らず」と称され、他国からも重宝されていました
意外と武器製造が得意分野だったんですね
その事について、詳しくはまた今度の機会に・・・



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